ソーラーパネルの経年劣化と寿命


ソーラーパネルの寿命を調べてみよう。
屋外用大型モジュールの期待寿命は、一般に20-30年以上とされる。
期待寿命は明確に定められておらず、統一基準も無い。
屋外用モジュールは10-25年ぐらいの性能保証で市販される例がある。
モジュールは年月と共に徐々に性能低下する。
世界各国の2000例近い各種太陽電池モジュールの経年劣化調査データのまとめでは、
性能低下速度の中央値は0.5%/年、平均値は0.8%/年と報告されている。

モジュールの強化ガラスとセルとの間に通常EVA等の樹脂が充填される。
昔の製品は樹脂が紫外線で黄変し性能が急速に劣化する場合があったが樹脂の改良や
ガラスにセリウムを添加する等の対策で解決された。

経年劣化で発生する代表的変化としては、セルを固定するEVAなど樹脂がはがれたり、
湿気がモジュール内部に侵入し、電極の腐食を起こす例が挙げられる。
製造企業の技量不足から比較的早期に性能低下し交換対象になる例もある。

アモルファスシリコンを用いたモジュールは屋外光で劣化しやすかったが現在では
長寿命化され、20年以上の性能を保証する製品もある

太陽電池の型式により使用開始時に数%程度性能が低下しその後安定する挙動を示す
(初期劣化)。
定格値として初期劣化後の値(安定化効率)が用いられる。
製品寿命予測のための加速試験手法として塩水噴霧や紫外線照射、
高温多湿環境試験などを用いる。
検証手段として実際に屋外の環境に晒すフィールドテストが1980年代から大規模に行われ、
現在20数年分のデータが蓄積された。
パワーコンディショナーなど周辺機器に寿命(10年〜)があり部品交換など
メンテナンスが必要である。


人工衛星の電源など宇宙空間での利用では温度差200℃程度の周期的な温度変化、
打ち上げ時の振動、放射線による劣化などに対応できる必要がある。
このためモジュール(パドル)の構造、セルの材料や構造など各部にわたり対策が
施される。
太陽光発電モジュールは長寿命なため、取り付ける架台や施工部分にも
長寿命が求められる。
一般の建築物同様に数年ごとの保守点検が推奨され、メーカーや代理店によっては定期
定期保守点検プランを用意する場合がある。
点検項目のガイドラインとして日本電機工業会が定めたものがある


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ソーラーパネルー3


今回はソーラーパネルの構成を見て行きましょう。

太陽光発電設備の発電部は、多数の太陽電池素子で構成される。
素子やその集合体には、規模や形態に応じて下記の様な呼称がある。ソーラー発電部.png

(1)セル
太陽電池の単体の素子は「セル」(cell) と呼ばれる。
素子中の電子に光エネルギーを吸収させ、光起電力効果によって直接的に
電気エネルギーに変換する。
1つのセルの出力電圧は通常 0.5-1.0V である。
複数の太陽電池を積層したハイブリッド型や太陽電池#多接合型太陽電池では
1セルの出力電圧が高くなる。
必要な電圧を得るために通常は複数のセルをハンダ付け等で直列接続する。
薄膜型太陽電池では太陽電池を構成する薄膜の形成と並行して、
セルの直列接続構造も造り込む(集積化)。

(2)モジュール
セルを直列接続し、樹脂や強化ガラスや金属枠で保護したものを「モジュール」
または「パネル」 と呼ぶ。
モジュール化で取り扱いや設置を容易にし、湿気や汚れや紫外線や物理的な応力から
セルを保護する。
モジュールの重量は通常は屋根瓦の1/4-1/5程度である。
太陽光発電モジュールは「ソーラーパネル」 と呼ばれることもある。
この名称は太陽熱利用システム(太陽熱温水器など)の集熱器にも用いられる。

(3)ストリング
モジュールを複数枚数並べて直列接続したものを「ストリング」と呼ぶ

(4)アレイ
ストリングを並列接続したものを「アレイ」 と呼ぶ。


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ソーラーパネルー2


 ソーラーパネルのメーカーで2009年に生産したソーラーパネルの発電量で
比較した上位10社は次の通りです。
上位メーカー10社
 1.ファースト・ソーラー(アメリカ)
 2.サンテックパワー(中国)
 3.シャープ(日本)
 4.英利(中国)
 5.トリナ・ソーラー(中国)
 6.サンパワー(アメリカ)
 7.京セラ(日本)
 8.カナディアン・ソーラー(中国)
 9.ソーラーワールド AG(ドイツ)
 10.三洋電機(日本)

価格
 長期的に見れば、ソーラーパネルの価格は低下しています。
1970年には1ワットあたり150ドルでしたが、1998年には1ワット当たりのコストは
約4.5ドルになりました。
なんと以前の33分の1です。

トラブル
 ソーラーパネルの設置場所は屋根の上が多いため、設置後の保守、点検が
難しいです。
そのため、いろいろなトラブルが生じます。
下記にその1例を上げます。

(1)ハトに巣を作られることによるフン害。
(2)パネルの隙間からの雨漏りが発生する事がある。
(3)ソーラーパネルからの反射光で、近隣住民から苦情が出ることがある。
   2012年4月18日に横浜地裁は、横浜市金沢区の住民2人が、ソーラーパネルを
自宅の屋根に取り付けた男性と、設置工事を請け負ったタマホームを相手取って、
一部パネルの撤去と損害賠償を求めた訴訟について、原告側の訴えを
認める判決を出している。
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ソーラーパネルとは


今回からは 太陽光発電の各ブロックを見ていきます。
最初はソーラーパネルです。

ソーラーパネルは、太陽電池をいくつも並べて相互接続し、パネル状にしたもの。
太陽電池パネル、太陽電池モジュールとも。ソーラーパネルはさらに大きな太陽光発電
システムの部品として使われ(このため太陽光発電パネルとも)、商用や住宅用にs-パネル.jpg
電力を供給する。

1枚のソーラーパネルが発電できる電力は限られており、通常は複数枚並べて設置する。
これを太陽電池アレイと呼ぶ。
太陽光発電には、ソーラーパネル群、インバータ、二次電池、それらをつなぐ配線などが
必要である。

太陽光発電システムは電力網と接続することもあるし、接続せずに単独で
使用することもある。

性能と寿命
ソーラーパネルは通常屋外に設置されるため、寒暖差や雨や雹に長期間さらされる。
結晶シリコンモジュールの場合、10年経過で90%、25年経過で80%の出力を保証する
メーカーが多い。

生産
2009年時点で全世界で、発電能力にして7.5GWのソーラーパネルが設置済みである。
IMS Research は、今後さらにソーラーパネルの出荷が増えると予測している。
2011年7月には、昭和シェル石油の子会社ソーラーフロンティアが宮崎県に
年間生産能力は900メガワットの単一工場としては世界最大級のラインを稼動させる。



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